2022年 08月 22日

奈良時代の疫病大流行

奈良時代の本を読み直していると、
なんと約1,300年前の735年に
「天然痘」が猛威を振るっていたのを見つけました。

約2年間で当時の人口の約30%、150万人くらいの人が
感染して亡くなっています。

当時国政を担っていた、藤原不比等の四子も
全員が感染して亡くなっています。
これにより政治、経済や宗教に与えた影響は甚大でした。
また、感染源は遣唐使の可能性が高いといわれています。

当時はワクチンなどありませんから、
発症からの経緯(事例)を集めて
摂生指導をおこなっていた程度です。
約2年間である程度集団免疫を得て収まったようです。

さて、政権を担っていた藤原四兄弟の死後は、
橘諸兄が代わって国政を取り仕切るようになります。

天然痘終息から数年後、
農民に土地の私有を認める「墾田永年私財法」の施行と、
もう疫病が起こらないように願い、
東大寺や奈良の大仏、そして日本各地に国分寺の建立をしていきます。

結果的にこれが、「規制緩和と財政出動」となり、経済面では早期に
パンデミックの影響から立ち直ったのではないでしょうか。

現代でも通じる経済政策です。
橘諸兄は分かっていたのでしょうか。

今のコロナも早く終息してもらいたいものです。


社長

投稿者 itc-job : 2022年08月22日 11:16

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